モーツァルト12才 [和算]
1768年で検索すると、モーツァルト12才の年だそうな。日本では江戸中期。町人文化が花開いた、日本のルネッサンス期に相当する年代である。
これは江戸時代の数学(算数)の教科書の前書き、明和五(戊子)年=1768年との記述があります。
江戸初期の1627年(寛永4年)に吉田光由が書いた『塵劫記』(じんこうき)は、江戸時代を通じてベストセラーとなり、多くの海賊版も出回りました。この本もその一つですが、「『塵劫記』の海賊版が多く出回っているが、間違いも多いので、この本はそれを正した決定版である。」のようなことが書かれています。
教科書の最初は、数の位について書かれています。
大数の位は私たちが使っているものと同じですが、小数の位は一桁ずれています。「分」は今では0.01の位ですが、江戸時代では0.1の位だったのですね。
九九から始まりそろばんでの計算法や当時生活に必要だった算術全般にわたって書かれています。
木版の書物ですが、現在の味気ない教科書とは異なり、「アマリッリ麗し」の譜に共通する美しさを感じます。
奥付に版を彫った職人の名前が誇らしげに書かれています。
さとふみさん
こんなところにまでniceありがとうございます♪
by nyankome (2009-03-30 22:11)