西洋音楽の歴史 [本]
街の大きな書店や楽器店に行くと音楽史の本が並んでいますが、まるで百科事典のように作曲家の名前や作品が網羅されているものや、読み物風のものはたくさんありますが、残念ながら今まで、知りたいことが書かれている本格的な音楽史の本には出会えませんでした。
先日街の書店で偶然見掛けたのがこの本でした。
西洋音楽の歴史、M.カッロッツォ、C.チマガッリ著、川西麻理訳、C LIGHT publishing
本の帯にこう書かれています。
音楽史的に重要な点と点を繋ぎ、
ある場面にあける変化の流れを詳しく、
そして多面的に解き明かす。
すべての作曲家や作品について網羅している本ではありません。重要な出来事や音楽、文化背景について、分かりやすく、しかも本格的に書かれています。
三巻から成るシリーズですが、現在第二巻まで刊行されています。内容は大きく八部に別れていて、次のようになっています。
第一巻 古代ギリシャ~ルネサンス人文主義
第一部 語り継ぐ伝承から書き記す伝承へ
第二部 音楽形式の模索
第三部 制作依頼主と音楽市場
第二巻 バロック~ウィーン古典派
第四部 感情を揺さぶる音楽
第五部 バロック音楽の位置づけ
第六部 理論上の諸問題「偉大なる祖先のギャラリー」
第三巻 ロマン派~
第七部 ロマン派の美の様式
第八部 新しい音楽への道
興味深い音楽史上の事件(点)を繋いで西洋音楽史の流れを俯瞰していく構造ですね。
例えば、第四部の構成はこうなっています。
第四部 情感を揺さぶる音楽
第16章 モノディに関わる理論家、人文主義者、作曲家
16.1 4人の理論家と2つのカメラータ
16.2 【考察】オペラの始まり:2つの『L'Euridice』/ヤジョボ・ペーリ、ジュリ・カッチーニ
第17章 モンテヴェルディと「第2の作法」
17.1 クラウディオ・モンテヴェルディによるマドリガーレの発展
17.2 【考察】マントヴァの劇場:『L'Orfeo』/ストリッジョ、モンテヴェルディ
第18章 17世紀のイタリアオペラ
18.1 宮廷オペラから興行主によるオペラへの道のり
18.2 【考察】17世紀のヴェネツィアのオペラにおける劇作法の構造、音楽形式と劇場の習慣
:『Giasone』/チコニーニ、カヴァッリ
第19章 ジローラモ・フレスコバルディ
19.1 器楽における第2の作法
19.2 【考察】フレスコヴァルディの鍵盤音楽における「第1の作法」と「第2の作法」
:『トッカータ集第1巻』より《Cento partite sopra passacagli》、
《トッカータ第10番》、『Fiori musicali』より《Kyrie》
第20章 オラトリオと雄弁術
20.1 音楽におけるさまざまな祈りの方法
20.2 【考察】反宗教改革における音楽修辞法の理論と実践:《Jephte》/ジャコモ・カリッシミ
各章の後ろに付けられた【考察】では、曲を詳しく分析していくのですが、まるで講義を受けているかのような感じで読み進められます。
イタリアの音楽院の定番テキストだそうです。よい本に出会えました。
本日の練習:F.CuttingのGalliardとJ.DowlandのLachrimae antique Pavin。
先日街の書店で偶然見掛けたのがこの本でした。
西洋音楽の歴史、M.カッロッツォ、C.チマガッリ著、川西麻理訳、C LIGHT publishing
本の帯にこう書かれています。
音楽史的に重要な点と点を繋ぎ、
ある場面にあける変化の流れを詳しく、
そして多面的に解き明かす。
すべての作曲家や作品について網羅している本ではありません。重要な出来事や音楽、文化背景について、分かりやすく、しかも本格的に書かれています。
三巻から成るシリーズですが、現在第二巻まで刊行されています。内容は大きく八部に別れていて、次のようになっています。
第一巻 古代ギリシャ~ルネサンス人文主義
第一部 語り継ぐ伝承から書き記す伝承へ
第二部 音楽形式の模索
第三部 制作依頼主と音楽市場
第二巻 バロック~ウィーン古典派
第四部 感情を揺さぶる音楽
第五部 バロック音楽の位置づけ
第六部 理論上の諸問題「偉大なる祖先のギャラリー」
第三巻 ロマン派~
第七部 ロマン派の美の様式
第八部 新しい音楽への道
興味深い音楽史上の事件(点)を繋いで西洋音楽史の流れを俯瞰していく構造ですね。
例えば、第四部の構成はこうなっています。
第四部 情感を揺さぶる音楽
第16章 モノディに関わる理論家、人文主義者、作曲家
16.1 4人の理論家と2つのカメラータ
16.2 【考察】オペラの始まり:2つの『L'Euridice』/ヤジョボ・ペーリ、ジュリ・カッチーニ
第17章 モンテヴェルディと「第2の作法」
17.1 クラウディオ・モンテヴェルディによるマドリガーレの発展
17.2 【考察】マントヴァの劇場:『L'Orfeo』/ストリッジョ、モンテヴェルディ
第18章 17世紀のイタリアオペラ
18.1 宮廷オペラから興行主によるオペラへの道のり
18.2 【考察】17世紀のヴェネツィアのオペラにおける劇作法の構造、音楽形式と劇場の習慣
:『Giasone』/チコニーニ、カヴァッリ
第19章 ジローラモ・フレスコバルディ
19.1 器楽における第2の作法
19.2 【考察】フレスコヴァルディの鍵盤音楽における「第1の作法」と「第2の作法」
:『トッカータ集第1巻』より《Cento partite sopra passacagli》、
《トッカータ第10番》、『Fiori musicali』より《Kyrie》
第20章 オラトリオと雄弁術
20.1 音楽におけるさまざまな祈りの方法
20.2 【考察】反宗教改革における音楽修辞法の理論と実践:《Jephte》/ジャコモ・カリッシミ
各章の後ろに付けられた【考察】では、曲を詳しく分析していくのですが、まるで講義を受けているかのような感じで読み進められます。
イタリアの音楽院の定番テキストだそうです。よい本に出会えました。
本日の練習:F.CuttingのGalliardとJ.DowlandのLachrimae antique Pavin。
doraさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 00:59)
普通の書店の方が素敵な本に出会えたりしますよね。
素敵な本に出会えて良かったですね!
でも、最近小さな書店が少なくなった気がします。残念です。
by 雨香 (2010-05-27 01:30)
音楽史の先生はなぜか私の事を気に入ってくれて、
テストの出来が悪くても、成績を上げてくれました~(*^_^*)
by ユーフォ (2010-05-27 01:36)
定番となるようなテキストは、さすがに内容が充実してるんですね
1、2合わせて800ページ…もの凄いボリュームっス。
こういった専門書と出会う機会ってあまりないですけれども、最近は
アマゾンで購入できるので便利ですねー
by Caelum (2010-05-27 02:46)
バロック中心というわけではないのにこれだけ充実した内容だと興味深いです。
普通の音楽史の本だとどうしても浅くなってしまいますよね。
by Cecilia (2010-05-27 04:58)
皆さん、結構おくられてるんですね匠エビス!?
自分は、たまたま飲み会に飲んだエビスを
1口送ったら・・・(@_@;)
これが原因で今の応援するチーム状況になってないか
心配です(そんなことはないですが(笑))
また、違うのがあたりますよ☆
頑張って生きましょう☆
by 父ちゃん (2010-05-27 05:55)
かなり内容の濃い本のようですね。
全3巻読める自信はありませんが、
1・2巻は絶対に読みたいですね。
良い本を紹介して頂きました。^^)
by Daikon (2010-05-27 06:46)
偶然とのことですが、素晴らしい本に出会えて良かったですね。
でも、きっと、これは偶然ではなく必然なのではないでしょうか。
コンサート前のnyankomeさんだからこそ、出会えたのかも(#^.^#)
by hirochiki (2010-05-27 13:56)
面白そうな本です!確かに一つ一つの出来事や音楽もその時代の流れや環境に作用されてないことなんてないですもんね。
by yuka (2010-05-27 16:52)
これは良さそうですね。
読んでみたいです。
by センニン (2010-05-27 20:26)
雨香さん
nice&コメントありがとうございます♪
たまに実店舗に行くと発見があります。
ネットショップだけだと逃している出会いもありますね。
最近、町の小さい書店がどんどんなくなっていきます。
残念なことですね。
by nyankome (2010-05-27 20:33)
ユーフォさん
nice&コメントありがとうございます♪
そんな思い出があるのですね。
私は、和声法の授業で同じような思い出があります。(^_^;)
by nyankome (2010-05-27 20:34)
Caelumさん
nice&コメントありがとうございます♪
結構なボリュームがあるように見えますが、読みやすいので気になりません。
すべてを網羅するのではなく、大切な事項を掘り下げているのも特徴です。
そしてそれらを繋いで西洋音楽史を眺めるという構成も気に入りました。
こんな本もAmazonで手に入るよい世の中です。
by nyankome (2010-05-27 20:38)
マロンさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:38)
あんれにさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:38)
Ceciliaさん
nice&コメントありがとうございます♪
広く浅くではなく、ポイントを押さえて掘り下げるスタイルですね。
本当に知りたいことが書かれていて、嬉しいです。
by nyankome (2010-05-27 20:39)
やまがたんさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:39)
父ちゃんさん
nice&コメントありがとうございます♪
最近懸賞の類に当たったことがありません。(^_^;)
父ちゃんさんはよかったですね。
この調子で松本山雅F.C.も頑張ってくれますって!
by nyankome (2010-05-27 20:41)
c_yuhkiさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:42)
cocomotokyoさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:42)
ぷーちゃんさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:42)
Krauseさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:42)
xml_xslさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:43)
nikon-likeさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:49)
りぼんさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:49)
でぶねこさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:49)
釣られクマさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 20:50)
Daikonさん
コメントありがとうございます♪
目次だけでも面白そうでしょう!
中身も充実しています。
書店で手にとって見て下さい。
by nyankome (2010-05-27 20:53)
hirochikiさん
nice&コメントありがとうございます♪
よくコンサート前に立ち寄った書店で見付けたとお分かりになりましたね。
素敵な出会いでした。
by nyankome (2010-05-27 21:10)
o-sami-oさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 21:10)
dorobouhigeさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 21:11)
めぇさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 21:11)
H Kosugeさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 21:11)
yukaさん
nice&コメントありがとうございます♪
興味深い内容で嬉しくなってしまいます。
音楽史上重要な事件や曲を掘り下げて、それらを繋いでいくというスタイルは面白いです。
by nyankome (2010-05-27 21:15)
タケルさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 21:15)
miopapaさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 21:15)
センニンさん
nice&コメントありがとうございます♪
今までこんな音楽史の本に出会えませんでした。
センニンさんも是非手にとってご覧下さい。
by nyankome (2010-05-27 21:22)
ナビパさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 21:22)
hakuさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 22:21)
JBOYさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 23:53)
DEBDYLANさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 23:53)
genpatiさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-27 23:54)
中々歴史まで手が回りませんが,良い本のようですね。目次からは研究論文のような印象を受け,通り一編の通史とは違うようです。2巻まですが,購入するなら3巻まで揃えたいところですね。その後も出るんでしょうか。
by Enrique (2010-05-28 00:09)
西洋音楽史、興味があります。残念ながら忙しく読む時間が見つかりそうにありません。もう少し自分の時間が欲しいです。
by yablinsky (2010-05-28 00:24)
Enriqueさん
nice&コメントありがとうございます♪
確かに研究論文のように見えますが、文章が平易なので読みやすいです。
原書は完成されたものですが、邦訳は一年に一冊のペースで出るそうです。
因みに第一巻は昨年春、第二巻は今年春ときちんとペースを守って出ているので、来年春には第三巻も出ることを期待しています。
もちろん私も揃えるつもりです。
by nyankome (2010-05-28 00:43)
yablinskyさん
nice&コメントありがとうございます♪
なかなか仕事と趣味の両立は難しいですね。
私も本を読んでいる暇にリュートの練習をした方がよいのですが。(^_^;)
by nyankome (2010-05-28 00:44)
何だか、面白そうですね♪
本を読みだすと、練習が・・・
練習してばかりだと本も・・趣味も・・・と
板ばさみな毎日です^^;。
by バロックが好き (2010-05-28 18:39)
こんばんは。^^
素敵な本と出会えて良かったですね。
by kaika-t (2010-05-28 20:18)
水郷楽人さん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-28 21:12)
バロックが好きさん
nice&コメントありがとうございます♪
全部は読んでいませんが、とても面白い内容です。
一日48時間欲しい私です。(^_^;)
by nyankome (2010-05-28 21:34)
kaika-tさん
nice&コメントありがとうございます♪
素敵な本との出会いは、素敵な音楽との出会いと同じくらい素晴らしいことですね。
by nyankome (2010-05-28 21:42)
mwainfoさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-29 15:41)
りんこうさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-29 16:59)
空飛ぶ食欲魔神さん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-29 17:58)
artfuldodgerさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-29 23:25)
さとふみさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-30 17:09)
dukeさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2010-05-30 17:56)