音楽 [本]
少し古い本(昭和59年文庫本初版、単行本は昭和56年刊)ですが、読み返しています。
音楽、小澤征爾、武満徹著、新潮文庫
日本を代表する音楽家二人の対談という形でまとめられた本です。四半世紀以上前の本ですが、音楽をする姿勢について警鐘を鳴らし、厳しい提言がされています。
例えば、小澤曰く「音楽はまず声から出発するんだ。全部の楽器は全部人間の声の代理なんだ。-中略-人間と音楽とが根本的にどこでつながるか、といういちばん大切なところが、そこ(日本の音楽教育、とくに器楽教育を指して。)では完全に無視されてるわけだ。」
それに対して、武満曰く「音楽の歓びは人間の感情の一番底のほうにあるものでしょ。それはヴァイオリンやピアノに代表される西洋楽器の場合でもそうだけれども、日本の琵琶、三味線、琴、尺八も、全部おんなじですよ。-中略-現在のような教え方、習い方をしていたら失くなるのが当然だと思うよ。-中略-日本の音楽の場合、極めて微妙な音程を、からだでみんな知っているわけ。ところがそれを教えるとき全部平均化しようとするでしょう。-中略-日本の音楽の、たとえばなんとも言えない微妙な間とかそういうものがあるじゃない、-中略-そういうものが全部普通の何でもない拍の中に入っていっちゃう。そういうことでしか勉強できなくなったわけ。」
教えるということについて、小澤曰く「今ここで一週間こいつのために教えてやれば、こいつは一生それを生かしていくかもしれない。音楽会を三回ぐらいやめてもこいつを教えた方がいいと、思うような瞬間があるわけよ。-中略-だけど、教えるのは難しいよ。大変なこったね。」
まだ現役の本のようです。
そう言えば小澤征爾さんのこの本は学生時代にわくわくしながら読みました。
本日の練習:"70 Easy to Intermediate Pieces for Renaissance Lute"の33~35。
音楽、小澤征爾、武満徹著、新潮文庫
日本を代表する音楽家二人の対談という形でまとめられた本です。四半世紀以上前の本ですが、音楽をする姿勢について警鐘を鳴らし、厳しい提言がされています。
例えば、小澤曰く「音楽はまず声から出発するんだ。全部の楽器は全部人間の声の代理なんだ。-中略-人間と音楽とが根本的にどこでつながるか、といういちばん大切なところが、そこ(日本の音楽教育、とくに器楽教育を指して。)では完全に無視されてるわけだ。」
それに対して、武満曰く「音楽の歓びは人間の感情の一番底のほうにあるものでしょ。それはヴァイオリンやピアノに代表される西洋楽器の場合でもそうだけれども、日本の琵琶、三味線、琴、尺八も、全部おんなじですよ。-中略-現在のような教え方、習い方をしていたら失くなるのが当然だと思うよ。-中略-日本の音楽の場合、極めて微妙な音程を、からだでみんな知っているわけ。ところがそれを教えるとき全部平均化しようとするでしょう。-中略-日本の音楽の、たとえばなんとも言えない微妙な間とかそういうものがあるじゃない、-中略-そういうものが全部普通の何でもない拍の中に入っていっちゃう。そういうことでしか勉強できなくなったわけ。」
教えるということについて、小澤曰く「今ここで一週間こいつのために教えてやれば、こいつは一生それを生かしていくかもしれない。音楽会を三回ぐらいやめてもこいつを教えた方がいいと、思うような瞬間があるわけよ。-中略-だけど、教えるのは難しいよ。大変なこったね。」
まだ現役の本のようです。
そう言えば小澤征爾さんのこの本は学生時代にわくわくしながら読みました。
本日の練習:"70 Easy to Intermediate Pieces for Renaissance Lute"の33~35。
doraさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-24 23:37)
武満徹「沈黙と測りあえるほどに」が松岡正剛さんのブログ書評にあります。
「一冊の書物から音楽が聴こえてくるなどということは、めったにない」という書き出しに、ある衝撃を受けました。
by mwainfo (2009-09-24 23:52)
mwainfoさん
nice&コメントありがとうございます♪
武満徹さんは、本当に音楽を愛した人で、彼の音楽もまた心に響いてきます。
未読ですが、著作集も出ていますね。
by nyankome (2009-09-24 23:56)
ぷーちゃんさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-24 23:56)
xml_xslさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 00:16)
「ボクの音楽武者修行」、私も若い頃ワクワクしながら読みました。
うちの子も読んでくれました。
武満徹さんとの対談本は読んでいませんが、広中 平祐さんとの本は読みました。
by Lotta (2009-09-25 02:33)
Lottaさん
コメントありがとうございます♪
Lottaさんはたくさん本を読まれていますね。
広中平祐、数学者ですね。
探してみます。
by nyankome (2009-09-25 05:46)
ほりけんさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 05:46)
nekomezaさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 05:47)
Krauseさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 05:47)
トメサンさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 05:49)
「ボクの音楽武者修行」、私もわくわくしながら読みました。
岡村喬生さんの「ヒゲのおたまじゃくし世界を泳ぐ」もわくわくします。
上の本は是非読んでみたいですね。
by Cecilia (2009-09-25 06:35)
「音学」ではなく「音楽」ですから、楽しくなくてはって思います。
by 小父蔵 (2009-09-25 08:38)
Ceciliaさん
nice&コメントありがとうございます♪
多分高校生のときだったと思います。
高校の図書室で借りて読んだ気がします。
こういう武勇伝は、夢を与えてくれます。
by nyankome (2009-09-25 21:39)
shinさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 21:40)
いっぷくさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 21:40)
くーぷらんさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 21:40)
小父蔵さん
nice&コメントありがとうございます♪
仰るとおりですね。
それとやはり歌うこと、踊ることが音楽の基本ではないかと思います。
音楽は人間の基本的なところ(感情)と結びついていますから、学問的なことや器楽のテクニック面を全面的に出されると、違和感を感じます。
by nyankome (2009-09-25 21:44)
やまがたんさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 21:45)
釣られクマさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 21:45)
スザンナさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 21:45)
miopapaさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 21:46)
pianoさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 21:46)
ブラザーボブかきもとさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-25 21:46)
小学生や中学生に対して仰っているようで、
実は大学生、すなわち、超専門教育に対して仰っているように思いました。
by Papalin (2009-09-25 23:18)
Papalinさん
nice&コメントありがとうございます♪
もちろんそうです。
教えるということについては、考えさせられる内容です。(^_^;)
by nyankome (2009-09-25 23:23)
magicalkidさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-26 07:10)
gyaroさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-27 17:12)
dukeさん
niceありがとうございます♪
by nyankome (2009-09-27 17:12)