脳を鍛える？

最近「脳を鍛える××」というのが流行で、我が家でも（ゲーム機が無いので）パソコンに「脳力トレーナー」なるソフトが入っています。（川島教授監修です。）単純計算を繰り返したり、意味のない数字の列を覚えたり…。最初の頃は面白がって毎日トレーニングに励んでいたのですが、例に漏れず今は、「コンピュータにインストールされているだけ。」の状態です。

さて、これは本屋で見付けた『やわらか頭「江戸脳」をつくる和算ドリル』（高橋誠・金谷俊秀著、講談社＋α新書）なる本。江戸時代のベストセラー『塵劫記』（じんこうき）を中心に江戸時代の数学（の初歩）を紹介し、頭の硬くなった大人の頭をほぐそうという趣旨の本です。「鶴亀算」や「ねずみ算」、「小町算」などが紹介されています。

『塵劫記』については、2006.4.11.の記事にて紹介しましたが、東北大学 和算ポータル 和算資料全文画像データベース & 和算資料目録データベースで実際の和算書の画像を見ることができます。

『塵劫記』そのもの（専門書もあるのですが、岩波文庫からも出ていました。）や和算を紹介する本は結構たくさん出版されているのですが、困ったことに、（岩波文庫も含め）絶版になるのが早いのです。

音楽の教科書からいつの間にか唱歌が消えたり、小学校でソロバンを教えなくなったりと、さびしい限りですが、先人の残してくれた文化は大切に守っていきたいものです。