SSブログ

バロック音楽講義 [本]

職場の紅葉した桜の葉は下の方を残してほとんど落葉してしまいました。

桜2010_12_01-01.jpg

桜2010_12_01-02.jpg

銀杏はこれからです。

銀杏2010_12_01-01.jpg

銀杏2010_12_01-02.jpg

さて、最近興味深い本に出会い、現在少しずつ読み進めています。

バロック音楽講義.jpg

バロック音楽講義、トン・コープマン著、音楽之友社

トン・コープマン(Ton Koopman, 1944 - )はオランダのオルガン奏者、チェンバロ奏者、指揮者で、多くの録音を残していますが、ハーグ王立音楽院で後進の指導にも当たっています。

この本は、音楽院の学生を対象に1985年にオランダ語で書かれたものですが、日本語版が出るに当たって改訂されました。

この本の目的は、序文に明確に述べられています。その部分を引用します。

 過去の音楽を演奏することには、多くの責任がともないます。-中略-他人が作曲した音楽を、演奏し解釈することは許されていますが、そのためには作曲家たちの音楽世界と理念のなかに身を置かなければならないのです。したがって過去の演奏習慣に携わることは、好みの問題ではありません。私たちは絶対にそうしなければならないのです。

音楽之友社の商品紹介にこのことが分かりやすく書かれていたので、これもその部分を引用します。

(この本は、)バロック音楽の演奏解釈法を簡潔にまとめたもの。演奏家が作曲家の意図を最大限に汲むためには、作曲当時の人々の音楽に対する考え方、記譜や演奏の習慣を知ることが必要で、そのためには演奏者自らが原典資料、当時の文献などを渉猟して自分なりの結論を出さねばならない。本書は、各国語による原典資料のファクシミリを利用して、それら原典の読み方、解釈の仕方を読者にアドバイスするもので-以下省略-

内容はこうなっています。

第1講 1600年から1750年までの音楽史
第2講 バロック音楽演奏における感情
第3講 作曲家と当時の演奏法
第4講 初学者たちへのアドヴァイス
第5講 装飾法
第6講 ヴィブラートと即興演奏
第7講 アーティキュレーション、強弱法、その他
第8講 テンポとポリリズム
補 講 オルガン

資料となる原典のファクシミリがたくさん使われているのが有り難いです。因みに、トン・コープマンの音楽書、楽譜のコレクションは膨大で、自宅に司書を擁する図書館があるそうです。

今日の練習:Joanne MatelartのFantasia primaとFantasia terza

nice!(51)  コメント(17) 
共通テーマ:音楽

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。