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Cavatina Duo [CD・DVD・Video]

先日フルートとギターのデュオ、Cavatina Duoの動画を紹介しましたが、今夜は彼らのアルバムを紹介します。

センニンさんも最新アルバムの記事を書かれていますのでそちらもご覧下さい。

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Cavatina Duo

1.-4. A.ピアソラ:タンゴの歴史
5.-6. J.ロドリーゴ:暁へのセレナータ
7. A.ヤゲ:コンフィデンシャル第2番
8.-10. A.ルイス=ピポー:漁具I, II, III
11.-13. 武満 徹:海へ
14.-16. E.デニソフ:ソナタ

Cavatina Duo
 Eugenia Moliner(flute)
 Denis Azabagic(guitar)

こちらで試聴できます。

彼らのHPのRecordingsにはLive Performancesというのが載っていますが、Not for saleと書かれていますので、1999年に発表されたこのCDは、恐らく彼らのデビューアルバムだと思われます。

ピアソラの「タンゴの歴史」はフルートとギターのための代表曲のようなものですが、初期のタンゴはフルートとギターで演奏されていたという事実に基づいて、その時代時代の様式で書かれた曲です。小気味のよいテンポの演奏は爽快で好感が持てます。

「アランフェス協奏曲」で有名なスペインの作曲家ロドリーゴの「暁へのセレナータ」はフルートもしくはヴァイオリンとギターのために書かれた曲です。比較的よく演奏される曲のようで、YouTubeにもいくつか動画が上がっています。

A.ヤゲは1947年生まれのスペインの作曲家です。Confidencialはカタロニア語で「秘密の」という意味があるようです。10分を超える大曲です。

A.ルイス=ピポー(1934-1997)はスペインの作曲家で、イエペスがよく弾いていたギター曲「歌と踊り」が有名です。「漁具」は現代的な響きの曲です。

武満徹の「海へ」は、アルト・フルートとギターのための作品で夜、白鯨、鱈岬の3曲からなります。これも比較的よく演奏される曲ですね。

最後のE.デニソフはロシアの作曲家です。フルートとギターのためのソナタは、対話、ノクターン、セレナードと題された3曲からなる曲で、合計15分を超える大曲です。

このアルバムは現代曲ばかりで構成されていますが、フルートとギターという編成のせいでしょうか、演奏がよいせいでしょうか、すーっと耳に入ってきます。恐らく難曲ばかりで意欲的なアルバムですが、演奏に力みも感じられず、心地よく聴くことができます。

AmazonやHMVでは取り扱いがないようですが、私は現代ギター社から購入しました。

今日の練習:Joanne MatelartのFantasia prima。

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レッスン(2010.10.21.) [レッスン]

今夜もSo-netでエラーが頻出します。

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お陰でご訪問はおろか自分のページにもなかなかたどり着きません。エラーが頻出して編集した記事が上手く保存できないでいるときに(結局保存できていたようですね。)Halumiさんからniceとコメントを頂いたようです。その後記事を再編集しましたので、記事の時間とHalumiさんから頂いたコメントの時間が逆転してしまいました。スミマセン。(^_^)

さて、一日空けて今日もカントリー・ロード・プロジェクトの練習でした。

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器楽の方は何とか整ってきたのですが、全体として新たな課題が出てきました。

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一つは途中から段々テンポが速くなっていくこと、もう一つは合唱が器楽演奏を聴けていない(聞こえていない?)ということです。本番ではモニター・スピーカーが4つ舞台に付きますので聞こえないことはないと思いますが、テンポの件も含めて指揮者を置くことにしました。

一度、器楽合奏と合唱のパート・リーダー4人による練習も入れることにしました。

耳コピーは主にヴァイオリンとリコーダーのパートです。ここは「耳をすませば」の演奏の通りです。音楽の専門家がいらっしゃいますのでその方の採譜です。リュートやギターはコード弾きなので、合唱用の楽譜などを元に弾いています。

カントリー・ロード・プロジェクトの練習日を一日間違えていて、リュートのレッスンも今日に入れていましたので、(指の)スタミナ切れのままレッスンに。(^^;)

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先ずは前回残っていましたMarco dall'AquilaのRecercar(Munich 266, fo. 28v)から。演奏が随分整理されてきたということで今日で上がりました。但し、フィゲタで弾くべきところをmi(中指、人差し指)で弾いてしまっているところがあるので、注意。

次は新たに持っていきましたJoanne MatelartのFantasia primaです。

一通り運指を観て頂きました。3声で書かれているところで、内声の繋がりが切れているところがあります。それとこの曲でもフィゲタにするべきところをmiで誤魔化しているところがあるので注意。次回までにもっと弾き込んでくること。

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春鹿 [食べ物・飲み物]

奈良の酒造りは歴史が古く、平安時代に奈良の寺院で作られていた僧坊酒に遡るとされています。麹米と掛け米の両方に精白米を用いる製法を「諸白」とよび、現在の清酒に近い透明度の高い酒のことを指します。奈良の「南都諸白」は、もっとも高級な清酒とされていたそうです。

さて、奈良市に株式会社今西清兵衛商店という醸造元があり、清酒「春鹿」を作っています。辛口ですが優しい香りのする日本酒です。

先日平城京遷都1300年祭に行った際に、自分用のお土産に買ってきました。

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春鹿 平城京遷都1300年記念 せんとくんラベル 吟醸酒

通常の「春鹿」は近所のスーパーでも手に入りますが、せんとくんラベルのものがあったので記念に購入しました。

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ぐい飲みはニャンコ柄です。

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因みに、大阪には「秋鹿」という地酒がありこちらも辛口で、好みのお酒です。

今日の練習:Marco dall'AquilaのRecercar(Munich 266, fo. 28v)とJoanne MatelartのFantasia prima。

(追記2010.10.21.)
春鹿、秋鹿、白鹿と関西には鹿の名が付く日本酒が多いですね。白鹿は兵庫、灘のお酒です。

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カントリー・ロード・プロジェクト終盤 [練習]

職場の仲間で周年行事に「カントリー・ロード」(混声四部合唱)を歌おうプロジェクトも、本番までひと月を切り練習も終盤にさしかかってきました。

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皆さん忙しいので、なかなか全員が参加で練習というわけにはいかないのが悩みですが、なんとか形になってきました。

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楽器組はメンバーが増え、総勢7名になりました。内訳はギター×2、リュート、リコーダー、ヴァイオリン、チェロ、コントラバス(ベース)です。

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今日はコントラバスの方と歌組が約半数お休みでしたが、本番の並び方で合わせてみました。また、ビデオで撮影してみました。

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楽器の音量に差があるので、本番もそうする予定ですが、マイクで音を拾ってミキサーで調整します。

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残すところ練習が3回とリハーサルだけです。

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頑張りましょう。

今日の練習:Marco dall'AquilaのRecercar(Munich 266, fo. 28v)とJoanne MatelartのFantasia prima。

(追記2010.10.20.)
演奏するのは、ジブリ・アニメ「耳をすませば」バージョンです。「コンクリート・ロード」ではありません。(笑)
器楽の演奏は耳コピーや練習する中で、できあがっていったものです。(合唱は市販の楽譜です。)

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禁断の果実 [食べ物・飲み物]

20年ほど前に飲んだ「禁断の果実」というベルギー・ビールがあります。名前とともに甘美な味わいが忘れられずにいたのですが、以後は出会えずに今まできました。

最近、同僚から私の自宅からそう遠くないところにベルギー・ビール専門の酒屋さんがあることを聞き行ってみました。個人経営の町の酒屋さんですが、行ってビックリ、凄い種類のベルギー・ビールと専用グラスが!(100種類以上のベルギー・ビールを取り揃えているそうです。)

さらにもう製造されていないと聞いていた「禁断の果実」があるではないですか!リンゴを囓る代わりにビールを飲むアダムとイブ。(^^;)

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以下は、少し前に友人宅で行ったベルギー・ビール・パーティから。

先ずは、ホワイト・ビールのVEDETT EXTRA WHITEから。

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ほとんど飲み終わってから写真を撮っていないのに気付きました。(^^;)

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原材料は、麦芽、ホップ、小麦、コリアンダー、オレンジピール、糖類、酵母、アルコール度数4.7%です。Hoegaarden Whiteと同じですね。

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グラスに注ぐ前に、底に溜まった酵母をしっかり混ぜることで、独特の風味を味わえます。

次はHoegaarden「禁断の果実」です。

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色が濃く、味わいもしっかりです。こちらの原材料は、麦芽、ホップ、コリアンダー、オレンジピール、酵母、アルコール度数8%以上9%未満で、アルコール度数が高く飲み応えがあります。

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そして〆はトラピスト・ビールのひとつORVAL、原材料は麦芽、ホップ、糖類、酵母ですが、ビールの熟成段階で新鮮なホップを投入するドライ・ホッピングによる、ホップの香り豊かなビールです。アルコール度数は6.2%とちょっと高めです。

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酒屋の店主一押しだけあってプレミアム感溢れる飲み応えでした。これは美味しかった!

さて、合わせた料理など。

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ゴーダチーズに酒盗をかけて頂きます。ちょっと塩味がきつかったのでフレッシュチーズを混ぜると丁度よかったです。

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トマトとモッツァレラチーズ、バジルの三色サラダ。塩とオリーブオイルで頂きました。

これはビールによく合いました。秋鮭の柚子胡椒焼き。

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この子も大きくなりました。

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今日の練習:Marco dall'AquilaのRecercar(Munich 266, fo. 28v)とJoanne MatelartのFantasia prima。

(追記2010.10.19.)
Enriqueさんが仰るようにビール酵母には多くのプリン体が含まれているため、尿酸値が高い方には危険かも知れませんね。

センニンさんがコメントして頂いたように、、インターネット上にもベルギー・ビール専門店があります。「ベルギー・ビール」で検索を掛けるとすぐに出てきますね。ここはビールの種類が豊富です。もちろん、「禁断の果実」も扱っています。

(追記2010.10.20.)
写真のニャンコは、(柄が同じですが)ウチの女王様ではありません。友人のところのくるりくん1歳です。

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サウンド・エディタ [ソフトウェア]

Windows98の頃にWAVE FXという市販のサウンド・エディタを使って録音の編集を行っていましたが、バージョン・アップがなく困っていたところに、フリーのSoundEngineに出会い、それ以降はずっとSoundEngineを使ってきました。姉妹品のRadioLineを使うとマルチトラック編集もでき便利です。

SoundEngineは多機能で使いやすいのですが、WAVE FXではできたMP3ファイルを直接扱うということができないので、間にWave<->MP3のエンコーダー、デコーダーを入れなければなりません。一手間かかって面倒だと思っていましたが、コマンドラインのライブラリーにMP3エンコーダーのlameを使う記述をすることで自動化できることが分かりました。

詳しい手順はこちらをご覧下さい。

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最近、やはりフリーのAudacityというソフトを見付け使い始めました。

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多機能なソフトで、このソフト単独でマルチトラック編集ができたり、ハードウェアが対応していれば最大16チャンネル同時録音ができたりします。設定でlame_enc.dllの場所を指定することでMP3の書き出しにも対応しています。

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ちょっと癖があって慣れが必要なのと、マニュアルが日本語化されていないこと、バグがある?のが欠点ですが、これからバージョンアップするにつれて使いやすくなるものと思われます。

SoundEngineといい、Audacityといい、素晴らしいソフトをフリーで公開してくれている作者の方に感謝しなければいけませんね。

今日の練習:Marco dall'AquilaのRecercar(Munich 266, fo. 28v)とJoanne MatelartのFantasia prima。

(追記2010.10.19.)
AudacityはWindows版、Mac版、Linux版があります。
SoundEngineもMac版がありますが有料です。
どちらもコピー、ペーストは簡単にできます。
プラグインで機能が拡張できる設計はフリーソフトに限った特徴ではありませんが、多くの人の手を経て便利になっていくのがフリーソフトのよいところですね。特にAudacityは世界規模で改良が進んでいます。


どちらもプラグイン
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フルートとギター(2) [YouTube等]

少し前にフルートとギターのデュオの記事を書きました。

フルートとギター
【続】フルートとギター

その際、もうひと組素敵なデュオの動画に出会っていてCDも取り寄せて聴いていたのですが、紹介する機会を逸していました。

スペインのEugenia Moliner(flute)とボスニアのDenis Azabagic(guitar)によるデュオCavatina Duoです。

奇を衒ったところがなく颯爽とした演奏に好感が持てます。

F.BorneのCarmen Fantasy





Wolfgang Amadeus MozartのSonata K 330 C major, 1st movement, Allegro moderato



Denis Azabagicさんのギターは、テクニックも素晴らしくて聴き惚れてしまいます。

Francisco Tarreagaの「ベニスの謝肉祭のテーマによる変奏曲」



既に5枚のアルバムを出しているようですが、彼らのHP(のRECORDINGSから)で試聴できるほか、YouTubeにもたくさんの動画をUPしています。

CDはいずれまた紹介したいと思います。

今日の練習:Marco dall'AquilaのRecercar(Munich 266, fo. 28v)とJoanne MatelartのFantasia prima。

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土瓶蒸し [食べ物・飲み物]

今夜は昨年までチームを組んでいた仕事仲間との宴会でした。

会場は、ここでも何回か登場していますが、地元のなかなか予約が取れない割烹です。途中写真を撮り忘れましたが、料理はいつも旬のものを中心にした会席料理です。

先付けの蟹味噌豆腐、数の子の和え物、ホタルイカの詰め物。

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何か忘れました。(^^;)

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焼き物。

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刺身の一部ですが、大トロ。

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本日のメイン料理は、しばらく食べていなかった国産松茸の土瓶蒸し。たっぷりの松茸と鱧からよい出汁が出ていました。

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このあと、揚げ物が出ましたが、食べ終わってから写真を撮り忘れたことに気付きました。

松茸ご飯。赤だしの味噌汁とお漬け物の写真も撮り忘れました。

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デザート。

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生ビールで乾杯のあと、私は日本酒を頂きました。会費は、普通の居酒屋で飲むのと同じくらいとだけ書いておきます。予約が取りにくいのも頷けます。

共に苦労した仲間はよいものです。既に転勤された方もいて、お話を伺いましたが、どこの事業所も結構大変です。残った私たちも来年はどこで働いているのか分かりませんが、何人かはまた一緒にチームを組んでいることでしょう。

取り敢えず今年度の残された6ヶ月を頑張って乗り切りたいと思います。

今日は楽器の練習をお休みしました。

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Power To The People, The Hits [CD・DVD・Video]

入れて頂いたniceやコメントが記事になかなか反映されません。表示されるようになるまで時間がかかるようですね。皆さまのところはいかがですか。

我々の年代はBeatlesを聴いて育ったようなものだけど、青春時代には既に解散していて、リアルタイムに聴いていたのはメンバーそれぞれのソロでした。

大学時代に友人がJohn LennonのファンだったこともあってLPを貸して貰ったりしていました。そしてJohnの訃報に接したのもその頃でした。

あれからもう30年、そして生誕70年ということで、リマスターされたアルバムや未発表曲を収めたboxセット、新たなbest盤が先週発売されました。

誕生日の10月9日には、GoogleのトップページのロゴもJohn Lennnon仕様でした。これは記事にされた方も多かったですね。

さて、アルバムは既に何枚か持っていますので、boxセットではなく新しいbest盤を購入しました。

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ザ・ヒッツ~パワー・トゥ・ザ・ピープル

01 パワー・トゥ・ザ・ピープル
02 真実が欲しい
03 ウーマン
04 インスタント・カーマ
05 真夜中を突っ走れ
06 コールド・ターキー(冷たい七面鳥)
07 ジェラス・ガイ
08 夢の夢
09 スターティング・オーヴァー
10 マインド・ゲームス
11 ウォッチング・ザ・ホイールズ
12 スタンド・バイ・ミー
13 イマジン
14 ハッピー・クリスマス(戦争は終った)
15 平和を我等に

ジョン・レノン

こちらで試聴できます。

収録時間が60分弱と短いし、もっと入れて欲しかった曲もあるけれど、(デラックス・エディションには)CD収録曲と同じ曲のPVを収めたDVDもついているので、満足度は高いです。

今年は職場の事業所も創立70周年、縁のようなものを感じます。祝賀会で上映する70年の歩みのスライドショーを制作するのですが、John Lennonの曲を使ってみようと計画しています。JASRACに問い合わせてみて、曲の使用料との相談ですが。

今日の練習:Marco dall'AquilaのRecercar(Munich 266, fo. 28v)とJoanne MatelartのFantasia prima。

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鶴亀算 [和算]

「鶴亀算」は文章題の解き方の一つで、未知数x, yを使った連立方程式を使えない小学校の算数で習った記憶があります。

例えば、「鶴と亀が合わせて35頭います。足の数の合計が94足のときにそれぞれの頭数を答えなさい。」というようなものです。

解き方として以下のように習った記憶があります。

「35頭すべてが鶴だと仮定すると足の数は70足になります。ところが足の数の合計は94足なので24足足りません。鶴を1頭亀に置き換えると足の数が2足増えます。足りない24足を補うには24/2=12頭置き換えればよいことが分かります。従って鶴は35-12=23頭、亀は12頭ということになります。」

これは元々中国の紀元3世紀頃(西晋-東晋)の数学書『孫子算経』に原型が見られ、原文はこうなっています。

今有雉、兔同籠,上有三十五頭,下九十四足。問雉、兔各幾何
答曰:雉二十三。兔一十二。
術曰:上置三十五頭,下置九十四足。半其足,得四十七。以少減多,再命之,上三除下三,上五除下五。下有一除上一,下有二除上二,即得。
又術曰:上置頭,下置足。半其足,以頭除足,以足除頭,即得。

雉と兎ですね。

さて、今日ちょっと調べ物があって私が持っている江戸時代の和算書をめくっていたのですが、こちらにも鶴亀算が載っています。天保五年(1834年)刊の『算法新書』(千葉雄七胤秀著)です。

以前記事にしたときの写真を再掲します。







木版とは思えないほどの精密さです。

さて、鶴亀算の部分はこうなっています。スキャナで取り込んで加工してあります。

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鶏と兎です。(挿絵は『北斎漫画』より取って入れました。)

変体仮名は慣れないと読みづらいですが、おおよその意味はとれますね。

鶏と兎が合わせて100頭、足の数が合わせて284本、鶏と兎の数各々何程と問う。
答 鶏58羽、兎42匹
術に曰く 鶏1羽の足2へ頭数100を掛けて200を得る。以て足数284の内より引き、残り84、(これを)実とする。
兎1匹の足4の内、鶏1羽の足2を引いた残り2を以て実を割り、兎の匹数を得る。
得た数を100の内より引いて鶏の羽数を得る。

図解も付いていて親切です。よろしければ読んでみて下さい。

送り仮名が付いていますが、「問題、答え、解き方」という記述のスタイルが『孫子算経』と同じということが興味深いですね。

鶴と亀になったのは恐らく江戸時代の日本においてだと思われますが、出典は不明です。ひょっとすると明治以降かも知れません。

今日は仕事が多忙につき楽器の練習をお休みしました。

(追記2010.10.14.)
yablinskyさんがコメントしていらっしゃいますが、関孝和(1642-1708)は日本が生んだ世界に誇る数学者です。その研究は西洋に先んじていたものもあります。和算は鎖国の日本で独自の発展を遂げましたが、暦との関係をのぞいて実学と結びつかなかったところが廃退の大きな原因でしょうか。明治維新で浮世絵を初めとして多くの日本独自の文化が捨てられてしまいました。それも原因の一つですね。

『算法新書』の著者、千葉雄七胤秀(1775-1849)は関流の和算家です。

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